Gemini NotebookのAudio Overview・Video Overviewの作り方と活用事例

読まなければいけない論文や資料が積み上がっているのに、まとまった読書時間がどうしても取れない——そんな悩みを抱えていないだろうか。

Gemini Notebook(旧NotebookLM)のAudio Overview・Video Overviewは、資料を対話形式の音声・動画に変換してくれる機能だ。作り方とカスタマイズ方法、実際に使ってみた実感を紹介する。

  • Audio Overviewの作り方・カスタマイズ項目
  • Video Overviewの3つのスタイル
  • 実際に論文を「聞き流した」結果どうだったか
目次

Audio Overviewとは何か——資料を「ポッドキャスト」に変える機能

Audio Overviewは、ノートブックに投入した資料をもとに、2人のホストが会話するポッドキャスト風の音声を自動生成する機能だ。文章を読み上げるのではなく、内容を咀嚼したうえで、あたかも2人が雑談しながら解説しているような形式に変換される。

作り方はシンプルだ。ノートブックにソースを追加したら、画面右側のStudioパネルから「Audio Overview」を選び、生成前に「Customize」をクリックする。ここで次の項目を指定できる。

  • フォーマット:Deep Dive(2人のホストが深く議論する定番形式)/Brief(1人のホストが2分以内で手短に要約)/Critique(資料の弱点・疑問点を批評的に検討)/Debate(賛否に分かれて討論形式で展開)の4種類
  • 長さ:Shorter/Default/Longerの3段階(長さの調整は英語のみ対応)
  • 言語:80以上の言語に対応
  • プロンプト:「セキュリティの観点を重視して」「IT初心者にもわかるように」など、ホストに指示を出して焦点や専門度を調整できる

生成ボタンを押すと数分で音声ファイルがStudioパネルに完成する。

実際に論文を「聞き流した」結果

あたま

試したのは、読まなければいけない論文をAudio Overviewにして、移動中に聞き流すという使い方だった。

論文をそのまま読むには、腰を据えて専門用語を追いかける時間が要る。1本読み切るのに1時間かかることも珍しくない。Audio Overviewにすると、その論文の主張・根拠・限界を2人のホストが会話形式で説明してくれるので、移動中や作業の合間でも内容の輪郭をつかめる。

ただし「聞き流す」という使い方には、当然トレードオフもある。会話形式は聞きやすい反面、数式や図表など音声化しにくい情報は説明が薄くなる。細部の正確な理解が必要な箇所は、結局あとで原文に戻って確認する必要があった。

つまりAudio Overviewは、原文を読む作業を代替するものではなく、「この論文を読む価値があるか」を判断するための一次スクリーニングとして機能した。全体像を先に耳で掴んでおくと、そのあと原文を読むときの理解速度も上がる。

Video Overviewとは——3つのスタイル

音声だけでなく、視覚的な手がかりを加えた動画版がVideo Overviewだ。3つのスタイルが用意されている。

  • Explainer:資料の内容を構造立てて解説する標準形式(64言語対応)
  • Cinematic:没入感のある映像演出で語る形式(英語のみ、18歳以上対象)
  • Short:短尺のサマリー動画(英語のみ、18歳以上対象)

日本語で使う場合、現時点で選べるのは64言語対応のExplainerのみとなる(CinematicとShortは英語限定・年齢制限あり)。日本語ユーザーがまず試すべきはExplainerだ。

どんな場面で向いているか

  1. 向いている場面:移動・家事・作業の合間など「目は塞がっているが耳は空いている」時間の活用、大量の資料から読む優先順位を決める一次スクリーニング
  2. あまり向いていない場面:数式・図表を含む資料の精読、一字一句の正確性が求められる確認作業

読む時間を作れないという悩みそのものを解消するわけではないが、「読む前に耳で全体像をつかむ」という選択肢が増えたことで、資料の山との付き合い方は変わる。

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この記事を書いた人

本業で生成AIの活用法を研究し、実装・社内への導入推進を担当。属人化しがちなノウハウをどう言語化し、チームの資産にするかに関心があります。このラボでは、ナレッジ・生成AIツール・実践ワークフロー・データサイエンスの4領域で検証したことを記録しています。姉妹サイト「なないろ日和」では育児や暮らしについても書いています。

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